同期が今日から旦那様!?〜そこに愛は必要ですか?〜
「どこに行く気ですか」
「どこって家に」
「ダメにきまってるでしょ?」
「でも」
「ダメです。まだ熱があるんですよ?それに、橘さん、あなたは昨日から僕の奥さんです」
「・・・えっ?お、エッ!?」
「夫婦なんですから、ここに居てください」
えーーーーーーーー!!??
ちょっと待って。
確かにそんな事を昨日、聞いた気がする。気がするけど本気だった訳?
「え、ちょ、ちょっと待って、藤堂君。あれは、あの場の嘘だったんじゃないの?私があんなもの持ってたから騒ぎになって、だから私に助け舟を出してくれたんじゃないの?」
「あれは嘘じゃない。あの後、書き込んで提出しました。」
「どうして・・・」
なんでそんな事。
付き合ってるわけでもない。
私たちはただの同期。
「橘さんはこの結婚に不満ですか」
まっすぐに見つめられたら、ごまかすことも出来ない。
「不満っていうか・・・私、酒井さんの言った通り、婚約破棄になったの・・・。だから、あの婚姻届も必要なくなったただの紙切れなの。・・・恰好悪い話だけど、婚約者だった人は別の女性と結婚するの、来年には赤ちゃんも産まれる・・・。プロポーズされて、二週間後には別れ話された。情けない話だよね・・・全然気が付かなかった。だから、男の人を信じれない・・・。結婚も恋とか愛とかいらないって思ってるのも事実なの。だから、こんな風に考えてる私と結婚しても藤堂君が幸せになれないし、そもそも、私たち付き合ってもないし・・・結婚なんて無理だよ」
全部話してしまった。
誰にも話さなかった、話せなかった本当の話。
「僕はいいですよ。結婚したままで。」
「えっ、でも」
「いいんです。ロンドンから帰って来て、周りの女子社員が正直鬱陶しいと感じる時があるんです。だから、ずっと前髪をわざと長くして顔を隠してきたんです。学生の時に散々な目に遭ってきて、もう、正直、女性と付き合いたいとか思わないくらいには鬱陶しいと感じる時があるんです。だから、結婚すると言うのは女性に言い寄られなくて済むので。」
淡々とそう言われては反論しにくい。
「でも、家族に人にはなんて言うの?私は祖母が一人だけだし、祖母には結婚することになったって言ってしまった後だから、変わらないからいいけど」
ん?いいのか・・・?
「家族は承諾済みです。結婚すると聞いてむしろ安心した感じでしたよ。」
いやいや、安心してもらってはダメじゃない?
「でも」
「橘さん、そんなに僕との結婚することが嫌ですか?」
「どこって家に」
「ダメにきまってるでしょ?」
「でも」
「ダメです。まだ熱があるんですよ?それに、橘さん、あなたは昨日から僕の奥さんです」
「・・・えっ?お、エッ!?」
「夫婦なんですから、ここに居てください」
えーーーーーーーー!!??
ちょっと待って。
確かにそんな事を昨日、聞いた気がする。気がするけど本気だった訳?
「え、ちょ、ちょっと待って、藤堂君。あれは、あの場の嘘だったんじゃないの?私があんなもの持ってたから騒ぎになって、だから私に助け舟を出してくれたんじゃないの?」
「あれは嘘じゃない。あの後、書き込んで提出しました。」
「どうして・・・」
なんでそんな事。
付き合ってるわけでもない。
私たちはただの同期。
「橘さんはこの結婚に不満ですか」
まっすぐに見つめられたら、ごまかすことも出来ない。
「不満っていうか・・・私、酒井さんの言った通り、婚約破棄になったの・・・。だから、あの婚姻届も必要なくなったただの紙切れなの。・・・恰好悪い話だけど、婚約者だった人は別の女性と結婚するの、来年には赤ちゃんも産まれる・・・。プロポーズされて、二週間後には別れ話された。情けない話だよね・・・全然気が付かなかった。だから、男の人を信じれない・・・。結婚も恋とか愛とかいらないって思ってるのも事実なの。だから、こんな風に考えてる私と結婚しても藤堂君が幸せになれないし、そもそも、私たち付き合ってもないし・・・結婚なんて無理だよ」
全部話してしまった。
誰にも話さなかった、話せなかった本当の話。
「僕はいいですよ。結婚したままで。」
「えっ、でも」
「いいんです。ロンドンから帰って来て、周りの女子社員が正直鬱陶しいと感じる時があるんです。だから、ずっと前髪をわざと長くして顔を隠してきたんです。学生の時に散々な目に遭ってきて、もう、正直、女性と付き合いたいとか思わないくらいには鬱陶しいと感じる時があるんです。だから、結婚すると言うのは女性に言い寄られなくて済むので。」
淡々とそう言われては反論しにくい。
「でも、家族に人にはなんて言うの?私は祖母が一人だけだし、祖母には結婚することになったって言ってしまった後だから、変わらないからいいけど」
ん?いいのか・・・?
「家族は承諾済みです。結婚すると聞いてむしろ安心した感じでしたよ。」
いやいや、安心してもらってはダメじゃない?
「でも」
「橘さん、そんなに僕との結婚することが嫌ですか?」