同期が今日から旦那様!?〜そこに愛は必要ですか?〜
振り返ろうとした瞬間にその視界は遮られる。
「どうしてこんなに具合が悪くなるまで仕事してるんですか!あれほど早く帰るようにと言ったのに!」
藤堂君に抱きしめられているのが、体から響いて来る声で分かる。珍しく本気で怒っている声だ・・・私が怒らせてしまったんだ。
あぁ、ごめんなさい。
本気で心配してくれていたのに、もう少しもう少しと思っていたら結局こんなだし。
なぜか、婚姻届の事まで知れてしまうし。
なんなんだろう・・・最悪だよ。
頭が痛くて重い・・・。
体中もギシギシ言ってるみたいに動かない。
あ、桃菜が熱があるって言ってたな。
だからかな。
ごめんね、藤堂君。
何か巻き込んじゃった・・・。
嘘をつかせちゃったな、ごめんね。
「彼女と結婚するのは僕です。婚姻届は今日提出するつもりだったので彼女に頼んでいたものなので、返してください。」
酒井さんの手から婚姻届を奪うようにとる。
「帰りますよ」
そう言うと、私を抱き上げた。
ふわりと体が浮き上がる。
もう、そんな行動に驚くことも抵抗することも考えられなかった。
頭がぼうーっとしてそれどころじゃなかった。
息も苦しい気さえする。
「乃亜・・・僕と結婚しようよ」
どこか遠くでそんな声がした。
指先さえ重たくて動かすことができなかった。
ユラユラとゆりかごみたいに揺られて、なんだか安心できる。
もう、このまま眠っていたい。
ずっとずっと眠っていたい・・・嫌な事とか面倒くさい事から解放されて。
乃亜。
誰かが私を呼ぶ。
呼ばないで・・・。
優しい声に涙が出るから・・・。
「どうしてこんなに具合が悪くなるまで仕事してるんですか!あれほど早く帰るようにと言ったのに!」
藤堂君に抱きしめられているのが、体から響いて来る声で分かる。珍しく本気で怒っている声だ・・・私が怒らせてしまったんだ。
あぁ、ごめんなさい。
本気で心配してくれていたのに、もう少しもう少しと思っていたら結局こんなだし。
なぜか、婚姻届の事まで知れてしまうし。
なんなんだろう・・・最悪だよ。
頭が痛くて重い・・・。
体中もギシギシ言ってるみたいに動かない。
あ、桃菜が熱があるって言ってたな。
だからかな。
ごめんね、藤堂君。
何か巻き込んじゃった・・・。
嘘をつかせちゃったな、ごめんね。
「彼女と結婚するのは僕です。婚姻届は今日提出するつもりだったので彼女に頼んでいたものなので、返してください。」
酒井さんの手から婚姻届を奪うようにとる。
「帰りますよ」
そう言うと、私を抱き上げた。
ふわりと体が浮き上がる。
もう、そんな行動に驚くことも抵抗することも考えられなかった。
頭がぼうーっとしてそれどころじゃなかった。
息も苦しい気さえする。
「乃亜・・・僕と結婚しようよ」
どこか遠くでそんな声がした。
指先さえ重たくて動かすことができなかった。
ユラユラとゆりかごみたいに揺られて、なんだか安心できる。
もう、このまま眠っていたい。
ずっとずっと眠っていたい・・・嫌な事とか面倒くさい事から解放されて。
乃亜。
誰かが私を呼ぶ。
呼ばないで・・・。
優しい声に涙が出るから・・・。