エリート弁護士は独占愛を刻み込む
おばあちゃんはスーツ姿の男性に謝り、私の方を振り返って軽く会釈すると、コンビニを後にした。
「……お付きの人がいるなんて、お金持ちのおばあちゃんなのかな?」
手の中のチョコを見つめて微笑む。
おばあちゃんのお陰で少し気分が落ち着いた。
私も会計を済ませてコンビニを出ると、もらったチョコを口の中に放り込む。
抹茶味でなかなか美味しい。
ちょっとした癒しだ。
恭吾さんがチョコにハマる気持ちもわかる。
あの人みたいに食べ過ぎはダメだけど。
事務所に戻ると、オフィスに恭吾さんの姿はなかった。
「あれ?恭吾さんは歯磨きですか?」
ファイルを整理している正一さんに尋ねると、彼はにこやかに答えた。
「いえ、まだ隣の会議室じゃないですかね。急な来客があって、お客さんはもう帰られたんですけど。葵さん、会議室のコーヒーカップ下げてもらっていいですか?」
「はい、了解です!」
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