世界No.1の総長と一輪の花(ハロウィン特別編 詩優side)







中学のダチなんて連絡を一切取り合わねぇから消そうと思っていたんだけど…





花莉は何かを見た途端、暗い表情になり「…返す」とスマホを返してきた。





…イタズラ終わりか?





なんて少しガッカリした気持ちで自分のスマホの画面に視線を移すと、中学の時に同じクラスだった女の名前が目に入った。





…ひょっとしてこれ?
消そうと思ってたやつ見たのか。






独占欲とかだったら嬉しいんだけど。






なんて思っていると花莉は俺のネクタイに手をかけて、しゅるりとはずした。







上から3つ、ワイシャツのボタンをはずしてから
俺の鎖骨にがぶっと噛みついてきた。





「!!」





思いもしなかった行動に驚いたが、むしろ嬉しいからそのまま大人しく花莉にイタズラをされる。






少し俺の顔を覗き込んできたが、今度は手を取って指に噛みついてくる。
花莉が噛みついたところはうっすら歯型の跡がついた。






「お菓子買って…プリンチョコがいい」






ねだるようにちらりと俺の目を見つめてくる目の前の女の子。
…なにこの可愛い生き物。







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