世界No.1の総長と一輪の花(ハロウィン特別編 詩優side)
コンビニに到着すると、たたたっと走って俺よりも先に店内に入っていく花莉。
…そんなに嬉しいのか?
続いて俺もコンビニに入ると、花莉はお菓子コーナーで小さい子どものように「あったよ!これ!!!」とプリンチョコを指さして俺を呼ぶ。
プリンチョコを見れば、なんと…1個10円。しかも1個一口サイズ。
…めっちゃ安い。
「これが食べたかったの?」
俺が聞くと花莉はすぐに「うん!!!!!」と元気よく答える。
…可愛すぎ。
プリンチョコをいくつか手づかみでとって、レジの方へと向かうと
「1個でいいよ?」
ぎゅっと俺の袖を掴んでくる彼女。
…1個って…この小さいチョコ1個?
一口サイズなのに?10円なのに?
さすがにそこまで俺もケチじゃない。
何より好きな子のためならなんだって買ってあげたいし。
「小さいからたくさん買ってやるよ」
もう片方の手でもチョコを取ってレジへと並んだ。