世界No.1の総長と一輪の花(ハロウィン特別編 詩優side)










「ありがと!」





部屋へと帰ると、ソファの隣に座って花莉は満足そうににこにこしている。
それがまた可愛くて彼女の頭を撫でた。





「いただきます!」





プリンチョコをさっそく開けて彼女は口へと運ぶ。
瞬間、頬を緩ませて美味しそうに食べる。






ほんと幸せそう。
…じゃあ次は俺も…






つんつんと彼女の頬を突っついて、目が合うと






「トリックオアトリート」






と言ってみる。
どんなイタズラをしてやろうか、と考えると自然に口角が上がる。






花莉がお菓子を持っていないことは把握済み。
学校から帰る時に京子が「花莉今日はお菓子持ってないからイタズラしほうだいよ」と教えてくれた。






まぁ、京子は絶対おもしろがって俺に教えてくれたんだろうけど。
それを有効活用しなくてはおもしろくない。













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