世界No.1の総長と一輪の花(ハロウィン特別編 詩優side)
考えている隙さえ与えたくなくて、花莉の後頭部に手をまわして
唇を重ねた。
唇をすぐに離すと、花莉は目をぱちくりさせているだけだった。
後頭部にまわした手を頬へと滑らせて移動。熱くなった頬はほんのり赤くなっていて、彼女の色気を感じられる。
「口開けて、花莉」
俺の言葉に花莉は素直に少しだけ口を開く。
だから遠慮なく、唇を重ねてディープキス。
舌を絡め合うことはせず、花莉の口内を隅から隅まで味わう。
甘い甘いプリンチョコの味。
花莉がハマるのもわかるかも、なんて思ったり。
「っ…あっ…」
花莉の甘い声が漏れて、可愛すぎて…思わず俺の理性が飛びそうになる。
口内を味わったあとは舌を絡ませあって、それだけで我慢。
…これ以上したら襲う気がする。
唇を離した頃には俺も花莉も息が上がっていた。
…余裕ねぇな、俺。
「…甘すぎ」
こんな甘すぎるキスだともっともっと欲しくなりそう。
自分の気を紛らわすために「これは遠慮なくもらう」と言ってから床へと落ちたお菓子のビーフジャーキーを拾った。