完璧美女の欠けてるパーツ

その日の帰りは終電前に間に合うよう、ふたりは余裕を持って駅まで向かう。
クリスマスが来月に迫り、街も気のせいかクリスマスカラーに輝いていた。

梨乃は土曜日が楽しみでたまらない。
大志が隣で梨乃の恋人探しを語っているのに、申し訳ないぐらい頭に入らず、ふたりのお出かけを楽しみにしていた。

「また、連絡します」
ベージュのコートを着た大志が駅の前で梨乃に言う。梨乃は「はい」と返事をして大志に微笑む。

あぁ何だろうこの気持ち。



土曜日が楽しみでたまらない。


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