完璧美女の欠けてるパーツ
「大丈夫?」
全てが終わってから大志の胸でそう言われ、梨乃は小さくうなずいた。
「痛かった?」
恐る恐る大志が聞くので、また小さくうなずくとギュッと抱きしめられて、梨乃の目から涙がこぼれる。
「そんなに痛かったんだ。ごめん梨乃さん。本当にごめん、泣かないでごめん!!」
焦る大志の胸に抱かれながら、梨乃はまた涙を流す。
痛みじゃなくて
痛かったけど、想像してたのがもっと凄い痛みだったから、まだ大丈夫だからよかったのが彼女の本音だった。そうじゃなくて、ずっと捨てたくて捨てたくて、誰でもいいから捨てようと思っていたけれど、やっぱり本気で好きになった人に抱かれるのが嬉しくて、大志の胸の中が温かくて嬉しくて、優しい気づかいが嬉しくて、無事終わってホッとして……全ての気持ちが涙になっているのかもしれない。
「どんなに痛いのか男の僕にはわからなくて、ごめんなさい。鎮痛剤持って来る?」
「大丈夫です。こっちこそごめんなさい」
「本当に大丈夫?」
「ええ。ありがとう」
やっと笑顔を見せた梨乃に心から大志はホッとした顔をする。