愛というもの~哀しみの中で~
「茉莉ちゃん?」

由実ちゃんが私を見て驚いてこちらに来て私を抱きしめる。
どうして驚いているんだろう?私は大丈夫なのに。

「ちょっと向こうに行こうか。」

そういうと由実ちゃんは私を立たせると手を引いて寝室へ連れて行った。
気付かないうちに私は泣いていたみたいで次から次に涙が溢れていた。
由実ちゃんは私をベッドに座らせると横に座ってまた抱きしめてくれた。

「ごめんね、せっかく楽しく話してるときに。私大丈夫なのに…。なんでか涙が止まらなくて。おかしいな。」

そう言って涙を拭うのに止まってくれなかった。

「うん、わかってるよ。大丈夫。今は泣いていいんだから。」

「私には大吾しかいなくて、大吾を愛してるのに、最近真さんを大吾のように思っている自分がいるの。恭吾と遊んでくれている姿を見てうれしかったり、大吾としていたように楽しく生活をしている時があるの。」

「うん……そっかぁ。それを知って天国で心配してるだろう大吾くんは少し安心するんじゃないかな。大吾くんの心配っぷりが目に浮かぶもん。きっと茉莉ちゃんには笑っていてほしいと思ってると思うんだよね。」

『忘れてほしくないけどもし俺が死んでしまったらそれでも茉莉には幸せでいてほしいんだ。そのくらい愛してる。』

大吾、嫌だよ。大吾がいないのに私、幸せになんてなりたくないよ。
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