愛というもの~哀しみの中で~
信じていいか迷ったけど恐る恐る力を抜いた。すると大吾は私の腕を引きはがし私の方へ向き直って私を抱きしめてくれた。

「茉莉、ごめん…、俺も茉莉に嫌われるのが怖い…無理やりなんてするつもりなかったのに…」

私も抱きしめ返し、首を振る。

「本当に、信じて。私たぶん大吾だったら大丈夫だと思う。ただ、顔が見えた方が安心する。」

そして私からキスをした。
いつもは大吾からされるように私から唇を割って舌を入れる。
そしてしばらく激しいキスをした。私の口からどちらのかわからないだ液が流れ出る。
背中がゾワゾワして私の声も漏れる。
どのくらいしていたかわからないくらいキスしてたけどもっともっとしていたかった。
大吾からゆっくり唇を離されると、つい、まだしていたくて唇を見つめてしまった。
それに気づいたのか大吾が吹き出して笑った。

「ハハッ、茉莉ヤラシイ。ククッ」

笑いながら私の口元を手で拭う。
私は笑われたからムッと怒って見せた。

「可愛い。マジで好き。こんな俺を許してくれてありがと。茉莉は何にも悪くない。風呂入ってくる。」

大吾は私の頬を撫でて頭をポンポンってしてお風呂へ行った。
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