愛というもの~哀しみの中で~
「大吾、これミニスカート…」

「うん、可愛いだろ?もっとすごいヘソ出しのやつもあったけど着てもらえなさそうでやめてそれにしたんだ。」

「私こんな短いの履いたことないよ…」

「靴下もあるし、大丈夫だろ?俺しかいないし。」

確かに赤くてブーツのようにファーやボタンが付いた膝まである靴下も付いていた。
せっかく買ってきてくれたので渋々、脱衣場に行って着替えた。
でも普段からスカートを履かない上に太ももの半分にも満たない長さのスカートは悲鳴をあげたくなるほど恥ずかしかった…

ソロソロと脱衣場から出て部屋に行くと大吾はもう着替えておりサンタさんになってた。

「おぉ~!可愛い。思った通り茉莉は何着ても可愛いよ。」

近くに来て頭から足先まで見られる。
見た目は太ももの半分出ているだけだけど、かなり恥ずかしかった。

「やっぱり恥ずかしい…」

俯いている私の頭に三角コーンのようなパーティーハットを被せられた。

「準備ばっちり。さぁ、チキン食べよー!」

大吾に手を引かれてテーブルまで行く。
お酒が飲めない私に合わせてシャンメリーで乾杯をした。

「あっ、そうだ。カメラ買ったの。この前ファミレスで由実ちゃんと写真撮ってて大吾との写真って大吾のケータイにしかないからって思って。」
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