愛というもの~哀しみの中で~
私はカバンからインスタントカメラを取り出した。
インスタントカメラでもちゃんとタイマーが付いている。

「おぉ。いいね。さっそくサンタ撮ろう。」

どこに置くとちゃんと撮れるかなって考えてたけど、大吾がささっとセットしてくれた。
ちゃんと撮れてるのかな?
心配だけど、現像してからのお楽しみだ。

それから私が具が溢れるサンドイッチをほおばるところや、チキンにかじりつく大吾を写真に撮った。
今日がすごく楽しいけど、きっとこの写真が出来上がって見るのも楽しいだろうな。

「あっ、そうだ!由実ちゃんからのプレゼントって何だろ?」

カバンに入れっぱなしにしていたプレゼントを思い出し開けてみた。
中には1杯用のドリップコーヒーと、可愛いカードにこの前撮ってもらったケーキの写真も入っていた。

「由実ちゃんって茉莉がコーヒー好きなの知ってたんだな。さっそくケーキと一緒に飲もっ。」

「この前のファミレスでコーヒー飲む時に話したの。嬉しい。見て、これが話してたケーキだよ。え~と、ミルクレープ!」

「ハハッ、茉莉の嬉しそうな顔可愛いな。楽しそう。次は俺と行こうな!」

コーヒー好きなことを覚えててくれたことや、ちゃんと私の分まで写真を焼き増ししくれたことが嬉しかった。
< 86 / 350 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop