天満つる明けの明星を君に②
「…というわけなんです。僕、自制が利かなくなりそうになっちゃって」
「よく耐えられたな。俺だったらどこかに連れ込んで抱い…」
「いやいや無理です無理無理」
兄には包み隠さず全てを話す天満は、あれから幽玄町に戻ってまず、置いて行った暁に猛烈に抗議されて長時間束縛されていた。
その間に雛乃は眠り、束の間の眠りから目覚めた朔に包み隠さず話し、‟もっと攻めろ”と言われて焦りまくっていた。
「連れ帰った吉祥はまた部屋に籠もって何かをしている。雪男に探らせたが、どうやら薬のような匂いがしたらしい」
「薬…。確か鬼脚家は様々な薬学に精通していましたね」
「毒など盛れば、それが例え未遂だったとしても、誰が標的であったとしても、俺はあの家を潰す。その時は止めるな」
朔は普段は優しくて温厚だが、時に冷徹な面も持ち合わせていた。
かつて雛菊を虐げた夫の一族郎党を捜し出し、‟庇い立てするならば金輪際鬼頭家の支援は受けられない”と宣言し、その結果――一族は淘汰され、家は断絶した。
朔にとっても雛乃はもう身内であり、身内に手出しをする者には一切の容赦がない。
また天満も、止めるつもりは毛頭なかった。
「僕たち三兄弟は特に毒には慣らされていますから効きませんが、雛ちゃんが狙われたら…」
「吉祥が妙な動きをしているから雛乃から目を離すな。こちらからも百鬼を使って牽制をしておく」
そう言われて急に焦りを覚えた天満は、すぐ居間を出て自室に向かった。
精神的にも疲れたのか、雛乃はぐっすり眠っていて、傍に座って頬にかかった髪を払ってやった天満は、妙な動きを見せる吉祥をあまり甘く見ないようにしなければと気を引き締めた。
「絶対あの時の二の舞にはしない。絶対に」
必ず僕が、君を守る。
「よく耐えられたな。俺だったらどこかに連れ込んで抱い…」
「いやいや無理です無理無理」
兄には包み隠さず全てを話す天満は、あれから幽玄町に戻ってまず、置いて行った暁に猛烈に抗議されて長時間束縛されていた。
その間に雛乃は眠り、束の間の眠りから目覚めた朔に包み隠さず話し、‟もっと攻めろ”と言われて焦りまくっていた。
「連れ帰った吉祥はまた部屋に籠もって何かをしている。雪男に探らせたが、どうやら薬のような匂いがしたらしい」
「薬…。確か鬼脚家は様々な薬学に精通していましたね」
「毒など盛れば、それが例え未遂だったとしても、誰が標的であったとしても、俺はあの家を潰す。その時は止めるな」
朔は普段は優しくて温厚だが、時に冷徹な面も持ち合わせていた。
かつて雛菊を虐げた夫の一族郎党を捜し出し、‟庇い立てするならば金輪際鬼頭家の支援は受けられない”と宣言し、その結果――一族は淘汰され、家は断絶した。
朔にとっても雛乃はもう身内であり、身内に手出しをする者には一切の容赦がない。
また天満も、止めるつもりは毛頭なかった。
「僕たち三兄弟は特に毒には慣らされていますから効きませんが、雛ちゃんが狙われたら…」
「吉祥が妙な動きをしているから雛乃から目を離すな。こちらからも百鬼を使って牽制をしておく」
そう言われて急に焦りを覚えた天満は、すぐ居間を出て自室に向かった。
精神的にも疲れたのか、雛乃はぐっすり眠っていて、傍に座って頬にかかった髪を払ってやった天満は、妙な動きを見せる吉祥をあまり甘く見ないようにしなければと気を引き締めた。
「絶対あの時の二の舞にはしない。絶対に」
必ず僕が、君を守る。