天満つる明けの明星を君に②
それから数日が経ち、天満に思わぬことが起きていた。
あんなに頻繁に見ていた悪夢を見なくなっていた。
雛乃とひとつの床で寝るようになり、進展こそないもののぐっすり眠れるようになったことで、雛菊を失った時のあの悪夢から解放されていた。
「なんでだろう…いいことなんだけど、不思議だなあ」
「天ちゃん怖い夢見なくなったらよね。雛ちゃんと一緒だから?」
「そうかもね。それより暁…顔色がよくないけど、どうしたの?」
天満が指摘した通り、暁は顔色が優れず、腹を撫でるように摩っていた。
次期当主に何かあってはいけないと常に暁の体調を注視してきた天満は、膝に乗せて頰に触れて、その冷たさに目を見張った。
「暁…?」
「天ちゃん、雛ちゃん呼んできて。早く」
「?分かった、待ってて」
雛乃を指名されて部屋のあちこちを見て回った天満は、柚葉の工房で女だけで茶を飲んでいた席に居た雛乃に声をかけた。
「雛ちゃん、暁の様子が少しおかしいんだ。呼んでるから来てくれるかな」
「え!?暁様が!?今すぐ行きます!」
「天満さん、私も行った方がいいかしら?」
「後で様子を伝えに行きますからとりあえず雛ちゃんだけで」
足早に部屋を出た天満は、青ざめた表情で小走りに急ぐ雛乃の手を引いて止めると、安心させるように笑いかけた。
「僕たち半妖だけど、ほとんど病には罹らないから何か原因があると思うんだ。暁からそれを聞き出してほしい」
「分かりました。暁様…!」
だがーー居間に居たはずの暁の姿は消えていた。
あんなに頻繁に見ていた悪夢を見なくなっていた。
雛乃とひとつの床で寝るようになり、進展こそないもののぐっすり眠れるようになったことで、雛菊を失った時のあの悪夢から解放されていた。
「なんでだろう…いいことなんだけど、不思議だなあ」
「天ちゃん怖い夢見なくなったらよね。雛ちゃんと一緒だから?」
「そうかもね。それより暁…顔色がよくないけど、どうしたの?」
天満が指摘した通り、暁は顔色が優れず、腹を撫でるように摩っていた。
次期当主に何かあってはいけないと常に暁の体調を注視してきた天満は、膝に乗せて頰に触れて、その冷たさに目を見張った。
「暁…?」
「天ちゃん、雛ちゃん呼んできて。早く」
「?分かった、待ってて」
雛乃を指名されて部屋のあちこちを見て回った天満は、柚葉の工房で女だけで茶を飲んでいた席に居た雛乃に声をかけた。
「雛ちゃん、暁の様子が少しおかしいんだ。呼んでるから来てくれるかな」
「え!?暁様が!?今すぐ行きます!」
「天満さん、私も行った方がいいかしら?」
「後で様子を伝えに行きますからとりあえず雛ちゃんだけで」
足早に部屋を出た天満は、青ざめた表情で小走りに急ぐ雛乃の手を引いて止めると、安心させるように笑いかけた。
「僕たち半妖だけど、ほとんど病には罹らないから何か原因があると思うんだ。暁からそれを聞き出してほしい」
「分かりました。暁様…!」
だがーー居間に居たはずの暁の姿は消えていた。