幼なじみの不器用な愛情
「俺は心配してんだぞ?」
「うん・・・ごめんなさい・・・。」
華はまだしょんぼりしている。
「次から気を付けるように。」
「はい・・・」
隆弘はあまりにも華がしょんぼりとしていてかわいそうになる。
言いすぎてしまったかもしれないと申し訳なくなる。
「華」
「ん?」
「俺は心配なんだよ。華のことが。」
「うん・・・ありがとう。ごめんね。いつも・・・」
「・・・」
華はまだしょんぼりとしている。
「ごめん。言い過ぎた。」
思わず隆弘が謝ると華がぱっと明るい顔で隆弘を見る。
「もう怒ってない?」
「・・・お前なぁ・・・。」
再びしょんぼりしそうな華に隆弘は「負けた。もう怒ってない。」と笑った。
隆弘が笑うと華も嬉しそうに笑顔になる。
< 36 / 305 >

この作品をシェア

pagetop