目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。
私はいつの間にか、彼に心を許していた。
でも、どうしてもわからないことがある。
気付けば身内かそれ以上の存在になっている一色さんは、どんな考えがあって、私を助けてくれるのか、ということだ。
一色製薬代表取締役社長、一色蓮司。
世の中のほとんどが手に入る立場にある人が、親を亡くした小娘に同情した?
何かのボランティアの一貫?
または、暇潰し……?。
思い出の彼方にある一色さんは、そんなことに労力を割くタイプに見えなかった。
合理的で冷静で、一見して冷酷にも見える。
だけど、今私の目の前で微笑む彼から感じるのは、溢れそうな愛情だけだった。
そう言えば……と、あることを思い出した。
一色さんが八神家に入り浸りだしてから、一度彼の父親が尋ねてきたことを。
大きな高級菓子の箱を抱え、表情乏しく玄関口に立つ男の名前は、一色雅晴と言った。
息子がお世話になっているようだからと、挨拶に来た一色雅晴さんは、帰り際にこう言った。
『あいつは、一見冷淡に見えますが実は情の厚い優しい子です。どうかよろしくお願いします』
その時は、あまり深く考えていなかった。
それに、自分には関係のないことだとも思っていた。
一色さんへの恋心は既に封印したし、未練があるほど彼のことを深く知らない。
でも、こうして深く知り合うと、この言葉の意味が理解できた。
本当は情が深いのを、分厚い鎧で隠しているだけだと言うことを。
でも、どうしてもわからないことがある。
気付けば身内かそれ以上の存在になっている一色さんは、どんな考えがあって、私を助けてくれるのか、ということだ。
一色製薬代表取締役社長、一色蓮司。
世の中のほとんどが手に入る立場にある人が、親を亡くした小娘に同情した?
何かのボランティアの一貫?
または、暇潰し……?。
思い出の彼方にある一色さんは、そんなことに労力を割くタイプに見えなかった。
合理的で冷静で、一見して冷酷にも見える。
だけど、今私の目の前で微笑む彼から感じるのは、溢れそうな愛情だけだった。
そう言えば……と、あることを思い出した。
一色さんが八神家に入り浸りだしてから、一度彼の父親が尋ねてきたことを。
大きな高級菓子の箱を抱え、表情乏しく玄関口に立つ男の名前は、一色雅晴と言った。
息子がお世話になっているようだからと、挨拶に来た一色雅晴さんは、帰り際にこう言った。
『あいつは、一見冷淡に見えますが実は情の厚い優しい子です。どうかよろしくお願いします』
その時は、あまり深く考えていなかった。
それに、自分には関係のないことだとも思っていた。
一色さんへの恋心は既に封印したし、未練があるほど彼のことを深く知らない。
でも、こうして深く知り合うと、この言葉の意味が理解できた。
本当は情が深いのを、分厚い鎧で隠しているだけだと言うことを。