甘々上司は今日もうさぎちゃんに夢中
コーヒー味のファーストキス


「うさぎちゃん、こっちおいで?」


そう私を呼ぶのは、同じ職場の上司...兼彼氏。

ついこの間の飲み会の時に告白され、付き合うことになった私たち。
何故か、みんなにその現場を覗かれていて、知られてしまった私たちは職場公認で、仕事中もバカップルだ。


「誠司さん、仕事してください。」


呼ばれても、仕事中なので、私はバッサリと切り捨てる。


「うさぎちゃんが可愛くて仕事が出来ない!」


そう言いながらも、なんだかんだ成績は良い彼はいつ仕事をしているのだろう...。


「なら、こっち見ないでください。」

「そんなぁ...」


一切相手にしない私に、誠司さんは残念そうに項垂れた。
そして、何故かほかの人達に慰められている。

これじゃ私が悪いみたいじゃないか...。

そう思ったけれど、口にはせずに黙々と仕事を進めていく。
ある程度落ち着いたところで、少し休憩しようと休憩室に向かった。
そこは、仕事の部屋とは少し離れているけれど、小さくて落ち着く場所だ。

< 1 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop