社長の溺愛にとかされて
「で、こうするの」

慎也の頭の左側に来るように、お面をつける。

「はあ、やっぱりな」

いい年をして、お面を付けるハメになった慎也はげんなりしていたが、
私は上機嫌。

「やっぱり、雰囲気って大事よね」

「そうゆうもんか?」

「そうよ~、ディズニーランドに行ったら、
 ミッキーのカチューシャ買うでしょ?あれと一緒」

「持ってるのか?カチューシャ」

「もちろん、ミッキーとミニー両方持っているよ」

その言葉に、慎也は諦めたようだった。

「さ、次は食べないとね、何にしようかな~」

ウキウキと上機嫌で、出店を物色する私。

「まずはご飯もの食べて、それからリンゴ飴とかの・・・」

「あ、パイナップル食べたい!」

「聞いてるのか?」

「もちろんたこ焼きも食べますよ~」

そう言って、慎也をぐいぐい引っ張っていく。
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