お助け部ッ☆
あたしの願いもむなしく、結婚式が始まってしまった。
若社長の家の宗教なのか、さっきから訳のわからない讃美歌(?)みたいなのが流れていた。
早くして…
ってかあたしの変装、いつまでしてれば!?
ずーっとイライラしていた。
そのイライラが、若社長にも伝わってしまったらしい。
「ストップ!」
大声で叫び、音楽を止めた。
「彼女がイライラしている。前フリはもういい、誓いのキスして終わりにしよう」
え…?
そっちに飛んじゃうの!?
だったら聞きます!!一生歌聞いてます!!
「はい、じゃあ…」
ガシッと肩を掴まれ、どう頑張っても逃げ出せない。
待って!!
こんなとこでこんなヤツにあたしのファーストキス奪われるんですか!?
いやいやなんの罰ゲーム!?
罰ゲームにしてもタチ悪すぎるっしょ!?
『ちょ…待っ…』
あたしとアイツの顔の距離、15センチ。
ギュッと目を瞑った時だった。
バンッ