お助け部ッ☆
「…というわけで、毎年恒例の10校合同の交流祭の会場校は我が校ということで…よろしいですね?」
みんなはコクリと頷く。
あたし以外ね。
結局遅刻はあたしのせいにされたけど……
されたけれども!!
全く腹立たしくなかったのはあの言い方だからか!?
むしろ翼先輩に謝りたくなったよ!?逃げようとしてごめんなさいって!!
会議はまとめの段階。
あたしが眠気に襲われることはなかった。
目の前に超真面目な翼先輩。
会議が始まってからずっと、前に立って意見をまとめている。
あたしの知ってる翼先輩と180°違う。
大和先輩も。
もともと黒髪だから色は変えてないけど、朝はワックスでくしゅくしゅにしてたのにワックスがとれてさらさらに戻っている。
真面目に見えない眼鏡くんが、真面目にしか見えない眼鏡くんになっていた。
なんだこれは……あんたら誰だーっ!!
一人悶絶しそうなのを必死に我慢していると、会議が終わった。
あたしは二人の変貌ぶりに、最後までついていけなかったけど
書記の仕事はちゃんとこなした。
あたし、偉ッ!!
各校の代表さんが帰ったあと、会議室に残されたのは
あたしと翼先輩と大和先輩。
大和先輩はみんなが会議室から離れたのを確認すると、
「翼、お疲れ。もういいぞ」
と言った。
すると、翼先輩がバタリと倒れた。
『ちょっ、翼先輩!?』