三年後に君がいることを俺は願う
男の子の顔が見えない!!
………これって覗きかな?
あと勝手に聞いてていいのかな?
怒られないかな?

「………やめておこう」

そう思って私はその場から離れようとしたが離れられなかった。
だって男の子の声は………

「ごめん、無理。俺、好きな人がいるから」

男の子の声は未来だったから。
だから動けなかった。

「そうなんだ………」

未来に告白する子いるの!?
それに未来に好きな人いたんだ………。

ーズキンッ

「………胸が………痛い」

何でこんなに胸が痛いんだろう………。
未来のことなんて別にどうでもいいじゃん。
なのに何でこんなに胸が押し潰されるくらいに痛いんだろう………。

「わかんない」

私はその場に座った。
自分がわからない。
なんで未来のことで傷ついたりしてんの?
未来のことなんてどうでもいいのに。

『俺、好きな人がいるから』

あの未来の言葉が頭から離れない。
なんでこんなに気になるの?
………未来の好きな人って誰?
私………そんなの知らない。

「小鳥………?」

「っ………!」

私はビクッとした。
目の前にはさっきまで告白をされていた未来が私に気づいて話しかけてきたから。
嫌だ………、話したくない。
だって今、未来と話したら絶対聞いちゃうもん。

〝未来の好きな人って誰?〟

聞きたくない。
知りたくないよ………。
だって怖いもん。
未来の好きな人が私以外の女の子だったら。

「小鳥、どうした?大丈夫なのか?」

やめて………さわらないで。
だって私。
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