三年後に君がいることを俺は願う
「いただきます!」

中庭にお弁当を持って行って、空いているベンチに腰かけた。
そして膝の上にお弁当を広げる。

「お前、本気にそれ好きだな?」

「好きですよー!」

お弁当の中に必ずとも言っていいくらい私の大好物のウインナーとベーコン巻きが入ってるんだ。
これが最高に美味しいんだ!

「一つ食べる?」

私はウインナーベーコン巻きを箸で一つとって、未来に向けた。

「あ〜んして?」

って言ったら未来は真っ赤になった。
ふふ、可愛い………!
くせになりそうだな。

「あ〜ん!」

未来はおもいっきり食べた。
よっぽど恥ずかしかったのかな?
未来はそっぽを向いたまま。

「未来、怒ってるの?」

私は未来の表情を見ようとした。
だけどそれはできなかった。

「………っ!!」

だって未来が私を抱きしめたから。

「バカ小鳥!」

「な………っ………!!」

聞き捨てならぬ!!
そう思って怒ろうとしたんだけど………。

「可愛すぎんだよ、バカ!」

未来は顔を真っ赤にしながら私の顔を真っ直ぐに見て言った。
ードキン
胸が高鳴った。
あぁ………。
未来はずるいよ。
真っ赤になった未来もカッコいいんだもん。

「………へへ!」

私は笑った。
君と一緒にいられるのがこんなにも楽しくて幸せで………。
だから忘れそうになった。

〝私の余命は長くとも一年〟

私はあと一年しか生きられないことを。
君といたら私は君を傷つける。
だけど………それでと一緒にいたいと思うのはわがままなのかな?
< 17 / 47 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop