三年後に君がいることを俺は願う
別れ


「なんで………なんで未来から?」

私は全身の震えがおさまらなかった。
怖かった。
私はタップして画面を開いた。

【未来:小鳥どうした?もしかして体調が悪いとか?】

「………」

私は何も考えられなかった。
だってさっきまで私じゃない女の人といたのに。
なのに平然と私にメッセージをする未来がわからなかった。
何も考えられなかった。
だけれども指が勝手に動いていた。

【小鳥:未来、別れてください。もう未来とは付き合えない。ごめんなさい。】

それからは記憶になかった。
何度もメッセージが来たことを知らせる音が私の部屋に響きわたるだけだった。

「………」

未来は私なんかさ必要じゃない。
〝彼女〟ではなく〝幼なじみ〟の関係でいればよかった。
そうすれば気づかなかった。
気づかないでいられたのに………。

「恋なんて………しなければよかった」

ただその思いだけが何度も何度も繰り返された。
なんで私は恋をしてしまったんだろう………。
恋をしなければわかなかった。
傷つかずにすんだのに………。

「もう死にたい………っ」

その言葉だけは言ってはいけないとわかっていた。
だけど押さえられなかった。
〝死にたい〟
それしか思えなかった。
未来を手放しちゃった私には何も残らない。
残っていない。
どうしたらいい?
どうしたらよかったの?

「………ごめんなさい」

私は意識を手放した。
そして深い深い眠りに落ちていった。
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