アンティーク
「おはようございますっ」
ノースリーブのワンピースを着た彼女は、小さな可愛いカバンを持っていた。
そのワンピースはいつも見るものよりも女性感が強くて、ピンクと黄色の花びらの模様が散らされてある。
将生は、まだ来ていない。
今は、待ち合わせの5分前。
「おはよう。こんな早い時間にしなくても良かったのにね。将生、マイペースだし」
「いえ、いつも早起きしてるので、大丈夫ですよ。それに、誘ってもらえて嬉しかったんです」
玲奈さんからは、爽やかな柑橘系の匂いが漂ってくる。
それは、嫌な匂いじゃない。
それどころか、すごくいい匂いだ。
「ごめん、待った?」
待ち合わせ2分前に将生はやってくる。
「全然。俺も玲奈さんもさっき来たところだよ。」