愛は惜しみなく与う③

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『泉?見つかりましたか?』

「いや、まだ。この地図でみるとさ、この山から抜けれるような道は二本だけだな?」

『ええ。他の地域に抜けれる道は1本ですね。中に私有地があるみたいですが、それ以外は入れるはずです』


私有地ね…
山の方は草が茂っていて視界は悪い。
雨が少し止んできたが、地面のぬかるみは酷い。足跡は…かなりついている


「数人メンバーよこしてくれ。強さで選んでくれ。指示は出すから」

『ええ、わかりました。私はここから情報を調べてみます。』


さて
きっとこっちの道で合ってるはずだ。


「おい、朔!響と引き返して、俺が行った方の道にこい。多分こっちだ」

『え?まじ?』


揉めた後がある。ここだけぬかるみが、深くえぐれてたり、おかしな方向の足跡もある

まだ新しい


『待って!こっちにも、何か…おかしな奴がいる』




『おい、響!』


朔との電話が荒れる
何かガタガタと音もなり、朔から返事もなくなった
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