愛は惜しみなく与う③
どう言うことだよ
長谷川もスコーピオンの仲間じゃねーの?
理解が追いつかない
「新!私有地だ。近くまで車出してくれって、海斗さんに頼んでおけ。良くないかも」
『……わかりました』
間に合え
間に合ってくれ
広い敷地を走り回って焼却炉を探す。あの女の言葉に耳を貸すつもりもなかったが…
あの声は、嘘はついていない
そこに朔と響が走って来た。二人とも少し傷を負っているが、大丈夫そうだ。
「ごめん、手こずった!」
「話してる暇はない。焼却炉を探せ。その近くに地下にいく何かがあるはずだから」
全部はっきりと聞いたわけでもないし、確かな情報かも分からないけど、此れにすがるしかないんだ
「杏は?大丈夫なのか?」
「……わかんねぇ。手遅れになる前に。探すぞ」
曖昧な返事しかできない自分に嫌気が差す。
本当に手を引けば、杏は助かるんじゃないのか?と、そんなふうに考えてしまった自分が許せない
すると携帯が鳴る
『ちょっと、最後にお別れの言葉でも言ってもらおうかと思ってね』