愛は惜しみなく与う③
耳元でそう言われて

もう我慢などできなかった


別にサトルだけちゃうねん、あたしが恨んでるのは


右手に力を入れて、その手に体重をかける



「お前が…お前が鈴の話をするな!!!!」



水瀬の身体に馬乗りになり、あたしの右手は水瀬の首元に。
腕を真っ直ぐ突っ張って、体重をかける


苦しく歪む顔はあたしを睨みつけた



「は、なせ」


「……命令すんな。あんた1人ここでどうしようが、揉み消せるねん。だから、大人しくサトルの居場所を吐いて、あたしを解放してくれる?」


今更…
こいつら手にかけたって、あたしの心は乱れへん


全て終わらせれるなら…



このチャンスを逃しはしない



「もし…この部屋を出るときに…お前が俺より先に部屋を出たら…


烈火の奴らは、殺せって言ってある」



苦しそうに言葉を紡いで

水瀬は、ニヤッと笑った


あたしは無意識のうちに、水瀬の首を押さえつけていた右手を緩める

その瞬間、起き上がった水瀬にソファに押しつけられる

右手…
昨日捻挫したところが痛い



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