消えかけの灯火 ー 5日間の運命 ー
「本題よ」
天野凛はストンと黒のソファに座り、話を切り出した。
俺も机を挟んだ彼女の前に座る。
「あの時の、昼休みの……話だよな?」
「そう。それと、この先の話。」
「この先?」
「まずは今日の事からよ」
天野凛の真っ直ぐと俺を見る目は、変わらずだ。
「お昼にも言ったけど、私は天野凛。あなたと同じクラスよ、知らなかったでしょ?」
「あ、いや、見たことあるな〜くらい……。俺あんまクラスの人たち把握してねーから……あんま興味無いっていうか」
「でしょうね」
「あ、俺は東條千歳。後ろの方の席にいる……」
「知ってるわよ。」
天野凛……なかなか威圧的な女だ。
口調からは知的で賢そうな雰囲気が出ている。
だけど一見、見た感じは普通に綺麗な女の子って感じ。
瞳は大きく輝き、サラッとした黒のロングヘアが目立つ。
華奢で顔も小さくて、世に言う「モテ女子」ってイメージだ。
「……東條千歳。まず不思議に思っていること、あるんでしょ?」
俺が疑問に思っていたことが聞けるチャンスが来た。
「……なんで俺が危ない目に合うかもしれないって事がわかったんだ?」
「…………あなたに理解出来るかはわからないけれど、理解してもらわないと辻褄が合わないことになる。私が何を言っても……信じる?」
真剣な眼差しで俺の表情を伺うようにして見てくる天野凛。
何をどう信じればいいのかわからないけれど、とりあえずコクンと頷いた。