消えかけの灯火 ー 5日間の運命 ー
「……私はね、未来が視えるの。」
…………………………は?
未来が、見える……?
「……ん〜と、どゆこと?」
「はぁ、そうなるわよね。いわゆる特殊能力ってやつ。よく聞くでしょう、超能力とか魔法とか。私の場合は、ただ“人の未来が視える”っていう、他人には理解し難い能力を持ってるの。あなた……千歳にも、理解できないでしょ?」
た、確かに理解できない……。
他人の未来が見える?
そんなこと、本当にあるわけ…………いや、でも。
昨日婆さんが言っていた事は、予言通りだった。
いくら偶然でも、偶然すぎるくらいだった。
俺はまだあの婆さんのこと信じてねーけど、婆さんの言葉と昼に起きた事の違和感は、俺の中では消えてはいない。
「し、信じるとか理解するとかは置いといて、天野さんは……俺の未来が見えたと?」
「「凛」でいいわよ。そういうこと。あの時……いや、もう少し前ね。昼休みになるまでにはわかっていた。だから教室から出たあなたの後を追ったの。」
「あの状況になることが、わかっていた?」
「そう。完全に、明確に。あのまま放っておけば、大変なことになっていた。」
「大変な……こと……。死ぬってやつ?」
「そうよ。だけどただの“死”じゃない。残酷で、悲惨な“死”。」
「……天野さ……凛には、何が見えていたんだ?」
「……知りたい?」
俺は恐る恐る、頷いた。