冷徹社長の初恋
「それで、この忘れ物だが、俺が君に届けに行く」

「は?」

しまった。
思ってもいなかったことを言われて、思わず声が出てしまった。

「す、すみません。で、ですが、春日さんにそんなことをさせるわけには……
でしたら私がとりに行くか、お手を煩わせてしまいますが、着払いで送っていただければ……」

「いや。私が君に届けに行く」

「えっと……」

緊張と、理解に苦しむ内容に、訳がわからなくなる。

「明後日の土曜日。お昼過ぎは時間あるか?申し訳ないが、平日は時間がない」

「え、えっと……何も予定はないですが……」

「そうか。では、君の学校の最寄駅に、14時頃迎えに行く」

「む、迎えにですか?」

たかがとは言わない。
でも、鉛筆一本のことで、話が大きすぎる気がする。


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