冷徹社長の初恋
注文をすませると、春日さんは私の方に向き直った。

「絲、お疲れさま。今日はありがとう」

「いえ。こちらこそ、来てくださってありがとうございます。それに、こんな素敵なところに連れてきていただけて、すごく嬉しいです」

「こうして連れ出したからには、少しは仕事らしい話もしないとな」

えっ?仕事の話をしに来たのかと……

「絲、俺から頼みがあるんだが。もちろん、仕事のことで」

「なんでしょうか?」

「見学される我々側の対応を見直していくと言ったが、やはり煮詰めていく過程でも、教育現場の声を聞けるようにしたい。それを絲に手伝ってもらいたいんだ」

「えっ?私がですか?」

突然の提案に驚いた。

「今日、授業を見せてもらって、ますます工場側が変わっていく必要があると感じた。そこで、休日、絲の時間のある時でかまわないから、意見を聞かせて欲しい」

「えっと……時間のある時ならかまいませんが、私まだ3年目で、経験があまりないんです。もっと意見の言える、ベテラン教師の方が適していると思うのですが……」

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