妻恋婚~御曹司は愛する手段を選ばない~
「なるほど、これは青砥側の思惑か。お前と結婚したのはすべて、俺の会社を手に入れるための布石だったってことか」
言葉でガツンと殴られ、心に広がった痛みに眉根をよせる。
恭介君に限ってそんなはずはない。否定の気持ちが強くなりより一層大きく首を振るも、叔父の言葉は止められない。
「兄に肩入れしていた奴らまで動かして、俺を追い詰めやがった。あいつはお前じゃなくて、羽柴コーポレーションが欲しかっただけ。足がかりにしたんだ」
「……ち、違う。私たちはちゃんと思い合ってる」
声を振り絞り、やっとの思いで訴えた。しかし、肩を掴む叔父の力が強くなり、強い痛みに言葉が続かない。
「いや違う。 愛されてるなんて錯覚だ」
はっきりと断言し、叔父が不敵に笑いかけてくる。
息苦しさが増し、体の中で鼓動が重々しく鳴り響く。
「あの男が愛しているのは地位や名誉だ。無事に羽柴コーポレーションの社長の座についたら、お前は見向きもされなくなるぞ。用済みだからな」