妻恋婚~御曹司は愛する手段を選ばない~

ぐんぐん遠ざかっていく兄の後ろ姿をしばらく見つめたあと、私は恭介君と共に歩き出した。

結局、お昼に女性人気の高いイタリアンレストランを選択し、食事を終えるとそのまま恭介君に連れられて遊園地へ。

観覧車に乗ってはしゃいだり、ジェットコースターで大声を出したり、無我夢中で遊ぶうちにあたりは暗くなり、遊園地の近くにあるお寿司屋で夕食をとってから帰宅の途についた。

お風呂から出て、髪の毛をタオルで拭きながらリビングに戻ると、一足先に浴室を後にした恭介君がソファーにゆったりと腰かけてスマホを見ていた。

彼の隣に腰かけると、「はい」と手にしていたスマホを渡される。

受け取り画面に視線を落とすと、『全面模様替えしたいから、暇な時手伝ってくれ。美羽にも伝えて』と兄からのメッセージが表示されていた。


「そうだよね。確かにあのままじゃあ叔父さんたちの影がちらつくもんね。手伝いに行かなくちゃ」


兄は、叔父さんたちが出て行ったあの家をそのままにして置けないからと、最近、引っ越したのだ。

私たち家族思い出の詰まった家を取り戻せたのは良いけれど、叔父たちが多くの家具をそのまま置いていったため、なんとなく居心地が悪いようなのだ。

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