妻恋婚~御曹司は愛する手段を選ばない~

そして今さっきの高志さんの、まるで俺の方が上だと言わんばかりの呼び方からしても、ふたりがライバル関係であることが見えてくる。

同い年で周りからもなにかと比べられやすいから、それはそれで仕方ないのかもしれない。

「それなら良いが」と高志さんが気遣わしげな眼差しを私に向けてきたため、つい口元が引きつる。

やっぱり今日はなにか変だ。叔父だけでなく高志さんも妙に優しい。

だんだん居心地が悪くなってきて、スマホの時刻を繰り返し確認し始めた私に、叔父がニコニコ顔で話かけてくる。


「美羽ちゃんは、何歳になったっけ?」

「二十七になりました」

「そうか。二十七か。良い頃合いじゃないか」


何が良い頃合いなのか話が見えず首を傾げると、「いやだなぁ」と叔父が苦笑いした。


「そろそろ結婚を意識し始めてもおかしくない年頃だろ?」


そういう意味かと分かり、無意識に「あぁ」と冷めた声が出てしまった。

確かに友人の中には、既に結婚している子や、付き合っている男性に対して結婚の二文字が頭の中でちらつき始めた子もいる。

叔父の言うことも一理あるかもしれないけれど、……私には当てはまらない。

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