卒業まで100日、…君を好きになった。

「お参りってどうするんだっけ」

「あ。わたし調べたよ。まずおじぎをしてからお賽銭をそっと入れて、鐘を鳴らすの。そのあと二礼二拍でお願いごとをして、一礼しておわり」

「……うん。まあ、なんとかなるか」



渋い顔でそう言った平くんは覚える気はないようで、笑ってしまった。


しょうがないなあと思いながら、500円を出す。

それを見た平くんはぎょっとしたような顔になった。



「ずいぶん奮発するね?」

「だって、受験だから」

「俺たちはもう終わったでしょう」

「でもみんなの受験はこれからだよ。だから友だちと、弟の分の合格祈願をするの」



500円じゃ足りないくらいかもしれない。

でもいままではいつも5円だったから、100倍だ。

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