卒業まで100日、…君を好きになった。

「ふーん。俺はご縁がありますように、の5円。と、思ったけど、やっぱり俺も500円にしようかな。ちょうど財布に入ってるし」

「え。いいの?」

「うん。うちの弟も受験だからね」



そうだった。

弟の平くんもまだ受験生だ。

しかも志望校は東大。


わたしもこっそり、彼の合格を祝ってもいいかな。


ふたり同時にお賽銭をいれて、一緒に鐘を鳴らして。

奈々や葉子ちゃん、弟の平くん、そして拓の顔を思い浮かべながら、神様に願った。


真剣にみんなの合格をお願いした。

どうかどうか、よろしくお願いします。




「あけましておめでとう」



お参りが終わって列から離れると、平くんが無感動にそう言った。

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