卒業まで100日、…君を好きになった。

屋台を見て回ってから、人の波に逆らって神社をあとにした。


少し足が重い。

いつもそうだ。

楽しいイベントのあとは、帰り道で寂しい気持ちになる。

楽しかった分だけ、それは顕著に訪れるのだ。


来る時と変わらず空で瞬いている星を見上げながら、両手に息を吐きかけた。



「今日、帰りたくないな……」



何気なくもらした言葉だったのに、こっちが驚いてしまうくらいの反応を示す人がいた。



「……えっ!?」



立ち止まって、まじまじと見降ろしてくる平くん。

わたし、何か変なことを言ったかな。


首を傾げつつ見上げていると、彼の頬がじわじわ染まっていった。


あ。

フードかぶった。

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