卒業まで100日、…君を好きになった。
「平くん? どうしたの?」
「いや、だって……え? ちょっと待って」
平くんはフードを引っぱりながら、片手で口元を隠す。
こんなにうろたえる平くん、はじめて見た。
でも彼が顔を赤くする理由が全然わからないんだけど。
「そういうことなのか? でもまさか、春川さんから誘ってくるわけ……」
うつむきながらブツブツ何か呟いている平くん。
わたしはますます首を傾げた。
しばらくそのまま待っていると、平くんはメガネの奥からうかがうように見てきた。
「あの……こういうこと聞くのは正直、男としてどうかとも思うんだけど」
「うん?」
「一応念のため聞くね。なんで家に帰りたくないの?」