卒業まで100日、…君を好きになった。
彼がまばたきをすると、びっくりするくらい長いまつ毛が音をたてそうだ。
ぱさぱさって。鳥が羽ばたく時みたいに。
なんてうらやましい。
じゃ、なくて。
「あの……なに?」
「……春川さん、ひとり?」
「え?」
ひとり?
ひとりって言うのは、いまひとりだけど、誰かを待ってるのかって意味?
誰かと一緒に帰る予定があるのかってこと?
だとしても、どうしてそれをわたしに聞くのか。
「ひ、ひとりだけど……」
というか、専門学校に合格してから、放課後のわたしはほとんどひとりだ。
友だちとの間には、目に見えるほどの距離ができている。
まさかそれを知らないっていうのだろうか。