卒業まで100日、…君を好きになった。

「拓は夢もやりたいこともないわけじゃないよ。ただ、まだはっきりとしたものが見付かってないだけだもん」

「だったらうちの店を継いだっていいだろう」

「お父さん……。わたしたちは、自分の進む道は、自分で見つけて選んで決めるよ」

「それが出来ないから、親が道を示してやるんだ」

「ちがうよ。お父さんはただ、わたしたちの道をふさごうとしてるだけだよ。お父さんが否定しても、わたしたちはそう感じてる」



お父さんはぐっと眉の間に深いシワを作った。

怒ってるんじゃなくて、考えてる顔。


ただでさえ厳めしい顔がもっとこわくなるから、昔は怒ってると思ってすぐに怯えて何も言えなくなっていた。

でも、それじゃあダメなんだって気づいた。

恐くても向き合わないと。

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