卒業まで100日、…君を好きになった。

「お父さんに店継げって言われて、拓は焦ったんだよ。拓はわたしと違ってそんなにお菓子作りに興味ないし」



でもお父さんの意見を跳ねのけるような、コレってものがまだ見つかっていなかったから。


それで拓は勉強に逃げた。

でもそれすら上手くいかなくて、だんだん追い詰められていった。


ストレスがたまっていたんだと思う。

自分でもなぜ万引きしようと思ったのかわからないと、拓は言ってた。


ただ、読みもしない漫画の本を盗んで、それを読まずにすぐ捨てた時。

ほんの少しだけ、気持ちが高揚して良い気分になったんだと、後悔でいっぱいの顔をしながら話してくれた。


麻薬みたいなものなのかもなって、それを聞いた時思った。

理性では抗い切れないなにかがあるのかもしれない。

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