卒業まで100日、…君を好きになった。

「あ、大丈夫。ちゃんと見付かったから。でもあの時はどこを探しても見つからなくて、焦ってて。気付いたら平くんに電話をかけちゃってたの」

「……なんで俺に、電話を?」

「んー……うん。なんでだろうね。平くんもそんなことで電話してこられたって困るのにね」



平くんが頼りになるから。

いつも力になってくれるから。

だからわたしは無意識に甘えてしまっている。


拓のことも、平くんならきっと見つけてくれるんじゃないかって、そんな期待をしてしまったのだ。



「呼んでくれたら、行ったのに」



平くんのその声は、少しわたしを責めているように聞こえた。


うそつき。

木内さんといたのに、彼女を置いてわたしのところに来るなんて、優しい平くんにはできないよね。
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