卒業まで100日、…君を好きになった。
「雨降ってたよね。だから風邪ひいたのか……」
「そうみたい。わたしあんまり風邪ひかないんだけどね!」
布団をもっと引きあげて、顔を隠しながら明るく言った。
笑えそうになかったから。
身のほど知らずな嫉妬でブサイクになった顔を、彼に見られたくなかった。
「春川さん……」
平くんが動いたのが音でわかる。
ベッドのそばで、音は止まった。
「今度は、ちゃんと俺を頼って」
今度は責める響きのない、どこまでも優しい声だった。
布団の下で閉じたまぶたの隙間から、熱い涙がこぼれでる。
どうしてそんなこと言うの。
どうしてわたしを期待させるようなこと、そんな甘い声で言うの。