卒業まで100日、…君を好きになった。
平くんてば、どこまでわたしを調子に乗せるつもりだろう。
かっこいいうえに褒め上手なんて、彼がモテるのもうなずける。
「うん、そうなの。うち、お父さんがケーキ屋をやってて。いつもお父さんがケーキとか焼き菓子を作るの見てたから。小さい時から夢はケーキ屋さんだったんだ」
「へえ」
「でもそのお父さんには、製菓の専門に行くの、反対されたんだけどね」
「何で? そこは喜んで応援するところじゃないの?」
不思議そうに、平くんがまたこてんと首をかしげる。
「うーん。なんでなんだろうね。わたしにも理由はよくわからないんだ」
中学の時に、パティシエになりたいと進路調査票に書いた。
それを知ったお父さんに、認めないって言われたことを思い出す。