卒業まで100日、…君を好きになった。
なんだか……なんて言うか……。
物足りないと言うか。
名残惜しいと言うか。
正直に言うと、もうちょっとここで平くんとお喋りしていたかったな。
なーんて。
わたしってば贅沢言ってるなあ。
こうして受験以外のことを普通に話せる相手ができただけで嬉しいのに、もっともっとって欲しがってるみたいで恥ずかしくなる。
「行こうか」
「うん。あ、ブレザーありがとう。とってもあったかかったよ」
「どういたしまして」
膝にかけていた平くんのブレザーを渡すと、彼はそれを羽織ってふと表情を緩めた。
「はは。あったかい」
それはさっき、わたしがブレザーを借りた時思ったことで。
そう思ったのは彼の体温が残っていたからで。