卒業まで100日、…君を好きになった。
つまりいま平くんは、彼のブレザーに残っているわたしの体温を感じてるってことで……。
「……春川さん? どうかした?」
照れてるんです。
なんて言うわけにもいかず。
なんだか気恥ずかしくて、慌てて荷物を持って階段を降りた。
次は絶対コート持ってこよう。
あ。
でもそれだと祥子ちゃんたちに不審がられるかもしれないから、やっぱり膝かけが必要かな。
「春川さん」
ゆっくり降りてくる平くんを、わたしは手でまだ赤いだろう頬を隠しながら見上げる。
「放課後は、あいてる?」
こてんと小首を傾げる平くん。
わたしはむずがゆい気持ちになりながらも「もちろん」と笑ってうなずいた。