卒業まで100日、…君を好きになった。
「拓。そういう言葉、お母さん聞きたくないって言ってるでしょ」
「ああ、ごめん。無意識に出ちゃってた」
悪びれない態度で言いながら、拓は足を止めない。
わたしのほうを見ようともしない。
「合格決まってる奴はクラスにもいるけど、妙に浮かれててすげー目ざわり」
「拓!」
お母さんに怒った声で名前を呼ばれたけど、拓はそのまま自分の部屋に行ってしまった。
わたしは何も言えず、ただのそ背中を見送った。
大きくなったな。
そんなことをぼんやり思う。
小学生の頃は、小さくて可愛くて。
一緒にお菓子作ったり、わたしが作ったものをおいしいおいしいって、笑顔で食べてくれていたのに。