卒業まで100日、…君を好きになった。



昼休み。

いつもの屋上に続く階段で、お弁当を食べたあと、わたしたちは自動車学校の資料を広げていた。


もちろん膝にはブランケット。

平くんの首にはネックウォーマー。


今日は特別、寒い気がする。

室内だけどうっすら吐息が煙のように白く見えた。



「こっちの自学はね、若くて優しい教官がいるんだって」

「ふ-ん。誰情報?」

「お母さん情報。お向かいの家の娘さんが、免許とった時に言ってたって」

「じゃあそこにする?」

「あ。でもその教官優しいけど、ちょっとなれなれしいところもあるんだって」

「たとえば?」



聞かれて、なんて言ってたかなと首をひねって思い出す。


ああ、そうだ。確か——



「車の中でやたら手を触ってくるとか」

「やっぱり別のとこにしよう」
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