一級建築士の萌える囁き~ツインソウルはお前だけ~
単なる道徳・性教育と思っていたが、その講師の話は違った。

医学には全く興味はなかったが、男性と女性の生理の違い、脳の働きの不思議、についての話は分かりやすく興味深い上にとても勉強になった。

高校3年生になり、次々に初体験を済ませる特進科以外の友人達に海音が焦りを感じていたのは事実。

だが、運命の片割れ゛アンドロギュロス゛の話を聞いた後は、すんなりと荒れ狂う心が落ち着いていったのを感じた。

゛皆と同じでなくてよい゛

゛夢を追いかけることに必死な時にリスクを犯して人と同じにこだわることはない゛

゛運命の片割れを見つけたときに焦りすぎた過去を後悔して欲しくない゛

と講師は語った。

男性は与える性。

一方、女性は受け止める性。

望まぬ妊娠や性病、デートDV、リベンジポルノ・・・いつでもリスクを背負うのは女性だ。

もちろん男性も感染症罹患により不妊というリスクを負うことも知った。

盛りのついた犬のように腰を振って欲望だけを吐き出すなんて野獣と同じだ。

本能を理性で押さえることができている自分が誇らしく思えた。

そんなことを考えていた時、ふと視線を感じて中等部の生徒が座る方を見た。

一瞬、まだ幼さの残る美少女と目があったが、その子はすぐに正面を向いて講師の方を見ると目をキラキラさせていた。

化粧はもちろんしていないが、華やかな顔つきはモテるだろうな、と思った。

今まで一度も感じたことのないトキメキの感情。

゛彼女が俺のアンドロギュロスの片割れならいいな゛

ふと思い浮かんだ感情に、海音自身が驚く。

名前も知らない中学生相手に何を考えているのか・・・。

海音はフルフルと首を振ると、正面に向き直って講師の話に再び耳を傾けた。

< 32 / 187 >

この作品をシェア

pagetop